五番札所 金剛山 法界院
(こんごうさん ほうかいいん)
本尊 聖観音
生きとし生けるものすべてを助ける
三野の観音さん 法界院の開山は天平年間(729)報恩大師と寺伝に伝わる。
報恩大師は修験道の流れを汲む観音呪を修めた行者であり、備前の地に48ヶ寺を草創する。中国観音霊場寺院としては餘慶寺と正楽寺が共に749年に開創されている。
法界院御本尊・聖観音は、桧の一木一体の稀有の霊像で、平安初期の貴重な作として国の重要文化財に指定されている。彫りは浅く裳の飾りも簡素だが、一部に胡粉が残っているところから極彩色であったことが窺える。聖徳太子御作とも伝えられている。
境内は勇壮な構えの仁王門から質素な造りの二天門に至るが、二天門の左右に奉安する毘沙門天像と持国天像は、今は本尊脇仏として内陣に祀られているが、本尊に酷似した彫で隠れた文化財である。
昭和63年に御開眼した、京都美術院国宝修理所所長、小野寺久幸大仏師の謹刻された桧の寄せ木造りの昭和の聖観音立像が、毎年4月21日の午前中に一般開扉されている。
本堂
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