2011年11月1日

中国三十三観音霊場 岡山県内巡拝 3

中国三十三観音霊場
三番札所 日光山 正樂寺

(にっこうざん しょうらくじ)



本尊・十一面観音
儒学者・熊沢蕃山と正楽寺
  瀬戸内海岸線沿いは、一般的に柔らかな光が温かさを萬遍なく降り播くが、少し海岸線から入り込んだ正楽寺附近までくると、光が透明感をもち、やや鋭い清澄さが凛とさせる。それは寺背後の山の緑と土塀の白壁と竹林の静寂、更に極めて明確に整理された威風を漂わす重厚な寺構のせいであろうか。
  報恩大師甲開墓(749)の古刹である正楽寺は、信賢上人が鎌倉時代(1304)に現在地に伽藍を造営して発展の礎を確立、寺門は栄華を極めるが、元和元(1615)年大火災により全て消失、以来衰退するも宝永年間(1704)から文化7(1801)年までの約百年間をかけ、本堂・書院・庫裡・鐘楼・山門(仁王門)と建立、現在の寺構を整える。仁王門「雲と波」の彫刻は、大変貴重な芸術作品で壮麗な鎌倉時代の面影を残している。
 江戸時代には、備前池田藩の祈願所となり、寺には池田家代々の位牌が安置されている。
  正楽寺地名の蕃山は、陽明学を完成させた熊沢蕃山に由来するもので、その子孫が寺社奉行となり、正楽寺の中興に寄与した功績は尽大だったと伝える。

山門

鐘楼と本堂

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