はじめに・・・
金剛杖(こんごうつえ)とは「弘法大師」の化身としての役割をもつとされ、金剛杖を持って巡拝することは弘法大師とともに歩くこと=「同行二人」(どうぎょうににん)と呼んでいる。
又、お遍路の途中で倒れた時に卒塔婆(墓標)の代わりになるもので、今でも上の方が卒塔婆の形になっているのです。
この部分は、保護しなければなりませんので、上部に布カバーがついたもの若しくは隠して持ちます。
(墓標になるのでこの部分は、あまり握らない方がよいでしょう・・・)
さらに杖を使うマナーとして、別格二十ケ寺霊場第八番十夜ケ橋の伝承から橋の上では杖をつかないとされています。
巡拝を続けるうちに、杖の先はだんだんとささくれ立ってきます。
その場合でも、杖の先は弘法大師の足と同じですので、決して刃物などで削ってはいけません。(杖のどの部分でも、お大師様ですから。)ささくれが気になるようでしたら、地面にこすり付けてささくれをとります。
八十八番札所大窪寺の大師堂前の石畳でささくれを落とすとも言われています。
その頃には、磨耗により杖は10センチ以上短くなるといわれています。
杖の上部の梵字には、地・水・火・風・空の五輪を表します。
五輪は次の様に表されます
地: 中心 ・大日如来
水:西・白虎・阿弥陀如来
火:南・朱雀・宝生如来
風:北・玄武・不空成就如来
空:東・青竜・阿閦如来
水:西・白虎・阿弥陀如来
火:南・朱雀・宝生如来
風:北・玄武・不空成就如来
空:東・青竜・阿閦如来
金剛杖:正面・発心点
正面:東方発心門・阿波(徳島)
梵字読み:キャ・カ・ラ・バ・ア
金剛杖:左側・修行点
左側:南方修行門・土佐(高知)
梵字読み:キャー・カー・ラー・バー・アー
左側:南方修行門・土佐(高知)
梵字読み:キャー・カー・ラー・バー・アー
金剛杖:裏面・菩提点
裏面:西方菩提門・伊予(愛媛)
梵字読み:キャン・カン・ラン・バン・アン
裏面:西方菩提門・伊予(愛媛)
梵字読み:キャン・カン・ラン・バン・アン
金剛杖:右面・涅槃点
右側:北方涅槃門・讃岐(香川)
梵字読み:キャク・カク・ラク・バク・アク
右側:北方涅槃門・讃岐(香川)
梵字読み:キャク・カク・ラク・バク・アク
さて、遍路用品店などでは当たり前に目にする金剛杖。
材料に今では樫・檜・杉を用いているのだが・・・
最近は天然木の杖を持たれるお遍路さんがチラホラ。
空海(弘法大師)は、椿を杖にされていたと伝承にありますが、
材料に今では樫・檜・杉を用いているのだが・・・
最近は天然木の杖を持たれるお遍路さんがチラホラ。
空海(弘法大師)は、椿を杖にされていたと伝承にありますが、
さかのぼると昔、聖徳太子が比叡山登山の際に椿の杖を使われていたらしく、その際に比叡山に椿堂を建てたという説もあります。
椿には薬などの効果もあるらしく(椿油など使われていますよね)、
その霊的にも思える効能を知っていて空海さんは持たれていたのかもしれません。
ちなみに、空海さんは唐から帰国され九州滞在中に椿の杖をすでに持たれて巡錫されていたようです。
しかし天然木でも竹は金剛杖として使われていません。
何故なのか・・・伝承をおつたえします。
その昔、筑紫より遍路を装った男女が四国八十八ヵ所霊場第52番札所・太山寺の遍路宿にやってきた。
この二人は青竹で杖を作り、金剛杖代わりとして扱っていた。
杖を上り口にそのまま置いて部屋に入ったのを、たまたま泊まりあわせていたお坊さんがこれをみて、「お前達は四国巡りを信心して巡っているのではないな。金剛杖はお大師さま。自分の足を洗う前に金剛杖を洗い、床の間に置くはずだが。」
二人は早速上り口に行き、青竹の杖を洗い部屋へ持って行こうとした時、杖がねじれてからみ合ったのです。
二人は真青になり杖を持ってお坊さんのところへ行くと、お坊さんは、「お前達に何か罪があるからこうなったのじゃ。罪を懺悔(ざんげ)しなければ四国巡りはできないぞ。」
この男女は二人は、主人の目をぬすんだ不義いたづら者であることを僧に話した。 僧は、「それではこれからは分かれて行け」と伝え、二人は別々に巡拝することとなった。
僧は、この杖を後世の戒めのため庭に挿し「大師のお許しがあれば根つき枝葉が生じて栄えん」と伝えた。
この竹は「ねじれ竹」と呼ばれ、以来、遍路の金剛杖には青竹を使わなくなったと伝えられている。
太山寺の参道脇の人家(昔は遍路宿)の庭に「ねじれ竹」があるそうです。
代参のご依頼は 遍参講へ お気軽にご相談ください
http://henrosanpoukai.jp/
ちなみに、空海さんは唐から帰国され九州滞在中に椿の杖をすでに持たれて巡錫されていたようです。
しかし天然木でも竹は金剛杖として使われていません。
何故なのか・・・伝承をおつたえします。
その昔、筑紫より遍路を装った男女が四国八十八ヵ所霊場第52番札所・太山寺の遍路宿にやってきた。
この二人は青竹で杖を作り、金剛杖代わりとして扱っていた。
杖を上り口にそのまま置いて部屋に入ったのを、たまたま泊まりあわせていたお坊さんがこれをみて、「お前達は四国巡りを信心して巡っているのではないな。金剛杖はお大師さま。自分の足を洗う前に金剛杖を洗い、床の間に置くはずだが。」
二人は早速上り口に行き、青竹の杖を洗い部屋へ持って行こうとした時、杖がねじれてからみ合ったのです。
二人は真青になり杖を持ってお坊さんのところへ行くと、お坊さんは、「お前達に何か罪があるからこうなったのじゃ。罪を懺悔(ざんげ)しなければ四国巡りはできないぞ。」
この男女は二人は、主人の目をぬすんだ不義いたづら者であることを僧に話した。 僧は、「それではこれからは分かれて行け」と伝え、二人は別々に巡拝することとなった。
僧は、この杖を後世の戒めのため庭に挿し「大師のお許しがあれば根つき枝葉が生じて栄えん」と伝えた。
この竹は「ねじれ竹」と呼ばれ、以来、遍路の金剛杖には青竹を使わなくなったと伝えられている。
太山寺の参道脇の人家(昔は遍路宿)の庭に「ねじれ竹」があるそうです。
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